第12章 夜の帳 591話
アルマーは流石に今時のステップを踏む。
80年代とは違いスマートな踊りだ。
「おとうさん。今日はすごい雨ですよ。家や田んぼは大丈夫でしょうか」
「あー、大丈夫なようにしてる。川の様子もカメラでわかる」
「そうですね。見せて、おとうさん」
「ほれ」
「あー、すごい。まだ半分もないですね。大丈夫だ」
不二子はんは踊りとなったら止まらない。
いつまでもホールで踊っている。
よしろうはんはテキーラ。
アルマーはカクテル。
カウンターで休んでいた。
「お母様、元気ですね」
「そやねん」
「あのステップ面白いやろ」
「はい」
「阿波踊りみたいやろ(笑)」
「ふふっ、少し」
「せやろ」
アルマーは踊る不二子はんを見つめた。
「でも、お母様が踊ると格好いいですね」
「そうか?」
「はい。なんだか楽しそうだから」
よしろうはんは微笑んでいた。