目的の為に
客室清掃の仕事は、もうだいたい身についた。 これで宿の多い京都でも、なんとかやっていけるだろう。 今いちばん欲しいのは「時間」だ。 週5日、1日6時間の拘束は正直きつい。 作品づくりの時間が取れない。 たとえばエアコンの取付なら、日当は1万円ほど。 米以外にも他の収入があるので10日も働けば学費になる。 それに、来年は田んぼを広げる予定だ。 米づくりは、いまや“稼げる仕事”として成り立ちつつある。 500万円ほどの資本があれば、 もうアルバイトに頼らず、米の生産だけで回していける。 そのための準備は、すでに始めている。 米の売上の半分はファンドに預けた。 利率のためだけではなく、「生活費には使わない」という 自分への意思表示でもある。 山や畑、家といった資産はすでに十分にある。 これからは現金資産の充実だ。 金や銀も買ってみたが、 あげたり使ったりして手元には残らなかった。 そもそも、高価なものが留守の多い家にあるのも危なっかしい。 全資産の活用こそ、大きな金を生む。 金は稼ぐものではない。金は創るものだ。 最初の目標は――1億円。 私の活動がいずれ世界へ広がるなら、それくらいの資金が必要になる。 私は、見かけによらず、 予測し精密に事を進める人間だ。