第11章 アルマーに会う 554話
教会から長い道のりを歩く。
港には漁師が待っていた。
漁師が言う。
「あんたらの言いよった子どんなら、わかったばい」
不二子とよしろうが見合う。
へー
「ほんまでっか?どこにいはる。その子は」
「小値賀のマリアのお袋さんが預かっとるとよ」
「そうか、お願いがありますえ。案内してもらえんやろか。うちらここは知りまへん」
「よかばい。乗れ乗れ、船ば出すけん」
漁師が案内した先は龍の目の石があるポットホール付近の村だった。
簡素な家に老婆と幼児がいた。
「アルマーだ」
よしろうはんが叫んだ。
不二子はすかさずアルマーに近づいた。
青い目の女の子だった。
老婆が聞く。
「あんたたちは、この子とどういうお知り合いですかな」
へー
と不二子は答えいきさつを伝えた。
老婆は考えていた。
「見ての通り、うちも歳ば取ったとです。この子もまだ、うちには慣れとらんとです」
しばらくして続けた。
「娘が望むなら、それでよかですたい。ただ、娘のマリアに聞いてもらえんですやろか」
不二子は
「はい」
とだけ静かに伝えた。