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第3章 祇園にて 300話
老舗の呉服店・ぎおん齋藤で衣装を決めたあと、二人は建仁寺へ。 風神雷神を眺め、二年坂・三年坂でお茶をして、地主神社へ向かう。 目をつぶって石から石へ辿り着ければ恋愛成就――そんな言い伝えがある。 「ふじこはん、おもしろそうやし、やってみよか」 「へー。ええで。もう成就してます(笑)神様もこまるえ」 「今日は泊まりにするけ?」 「京都駅前の普通のホテル、予約入れといたで」 「式は明日じゃなくてもええ。ゆっくりしてもええしな」 「今、八坂神社で式あげましょか?(笑)」 「それええな(笑)。ほな、行くで!」 ――ちゅちゅんがちゅん! 二礼、二拍手。 「おー」 「うおー」 ……一礼。 めでた めでたの 若松さまよ 枝も(チョイチョイ)栄えりゃ 葉も繁る ――ハ ヤッショ マカショ シャンシャンシャン ソレ 「さあ、でけた。これで、わしら夫婦やで」 「へー。ほんまに夫婦になってもーたなぁ……。嬉し(笑)」
やっとだぜ。
本気の思想を語り合える環境がある。やっとだぜ。嬉しく思う。 熊本に帰郷したのが27歳。あの突き抜ける光、誰も世界へ発表していない九州島を撮ってやるぜと帰ってきた。 残念ながら、来て以来、写真において本気の話ができる友が居ない。分からないという。 しかし、この数年ある夫婦に僕は救われた。思考が通じる現代的な感覚を持つ人との繋がり。どれだけ大事だったか。ありがとう。感謝。 専門的な話は大学院でできる。でも、大阪に居た頃のように毎日話したい。 やはり僕は京都へ行くべきだろう。夏場は稲作があるので通学。オフの時は京都。文化的環境での思想的交流を日常にする道。それを選択したい。 その後、帰るつもりはないのかもしれない。理論や作品は世界へ発信するべきだ。 稲作の時だけ帰る。そんな生活になるかもしれないな……と想像している。 どこに住むか……いや? そうなんだ。 「どこで思考が呼吸できるか」 それが大事だ。
微小位相差論のための新しい機材
ローライ フレックスROLLEIFLEX 3.5B Schneider-Kreuznach Xenar 75mm F3.5 Xenarのレンズ構成図 Xenar f3.5 50,75,105,135,150,180,210,240mm 75mmはローライ Rolleiの2眼レフとアルパに採用。f2.8 38,45,50,75,80,105mm 38mmはRoBoT Royalに採用 引用 https://www.photo-china.net/column/schneider.html 個人的な感想。無敵のトリプレットタイプにリアは色消しレンズのメニスカスレンズ。このレンズ構成を考えた人は理論的に正しい。際どいレンズ構成だ。シャープなだけのトリプレットを芯があって周辺は僅かに位相する描写が可能だ。レンズ構成図だけを見ても理解できる。楽しみだ。 ローライフレックスを買うのは人生初。 微小位相差論用に購入、スクエアの画面は2枚並べると1対2の画像が出来る。 おさまり的に非常にいい。 描写は全機種定評のあるRollei コレクターではないし柔らかいだけの描写などどうでもいいのでレンズは何でもよかったが、安い型の Schneider-Kreuznach Xenar 75mm F3.5にした。開放での描写は2.8よりいい。またクセナー独特の鋭い描写は前から気になっていた。レンズNo.4617272はピタゴラスの数字学で11になる。僕と最高に相性のいい数字だ。僕のカメラ遍歴の統計では影響力は強力だ。 ピタゴラス学派 数字の11が持つ意味 11は、直感、洞察力、霊的な目覚めを象徴する「直感的な啓示者」として知られています。 発売時期 : 1954年
第3章 寿司屋にて 292話
暖簾をくぐる。 「特上ふたつ、赤だしもお願いします」 「特上!へい 赤だし2つー」 鮃 甲烏賊 本間鮪の大トロ 小鰭 穴子 赤貝 卵 車海老の半茹で イクラ 馬糞海胆 等々 「旨いですね」 「でもそちらも雰囲気ありますね。こっちの出身ではないでしょ?」 「いいえ。熊本です」 「でも喋り方や物腰が違います」 「あー……かくかくしかじか……」 「そうなんですね。写真家で写真の研究もされてるんですね」 「はい」 「かっこいいです」 連れの女性がにこにこ。 ぼく様、無表情のまま <やめてくれー、その話題は! 照れるー> と、心の中で叫ぶ。 「お勘定お願いね」 「へい。あちらで」 「1万4千8百円です」 「はい」 「ごちそうさま」 単品も頼んだのに相変わらず熊本は安いわ。。
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