第5章 旅立ち 340話

「なんや、何かが変わってしもたな。不二子はん」

「……そうみたいどすな、よしろうはん」

「どないしよか」

「どうしようもないどすえ」

最近のよしろうはん見るとハラハラドキドキする。
まるで――霊界からうちが来た、あの第1話のよしろうはんみたいや。

「そこまで酷うはないやろ」

「まぁ……そこまでやおへんけど」

少し間があった。

「不二子、書きたくなるまで待っとるさかい。
旅でもしてきたらええわ」

「うちは大丈夫どすさかい」

「……ほな、そうするわ」

 

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