第4章 作者のつぶやき 313話
思考を止めると、その世界は停止する。
一度止まった世界は、なかなか元には戻らない。
「不二子はん。ぼく様たちの世界、作者はいつまで思い描いてくれはるんやろな」
「そやなぁ……あの方次第やで。うちらの存在は」
「そうなんよな。まだ不二子と結婚したばっかりや。ここで終わりは、さすがに心残りやわ」
「でも……作者って、いったい誰なんやろ?」
「うちは知ってるで。うちの写真、よう見てはる人や」
「そうなんか。ほな、ちょっと次元の違う世界におるんやろな。せやから見えへんのか」
「せやね。不二子は、その次元にも“写真”として存在してるから、見えてるんやと思うで」
「位相に入るには、ちょっとコツがあんねん」
「どうするんや?」
「ものすごい集中力が要るで。目標を定めたら、すっと入れんねん」
「むずかしなぁ……ぼく様には無理や」
「へー。そうやなぁ」
「位相に入らんでも、ええと思うわ」
「なんでやねん。作者と話したいやん」
「へー。いつも帽子被った雰囲気のあるおっちゃんが、ぽっと現れるだけやで」
「……おっちゃん?」
「そうか。。興味、さめたわ(笑)」
コメント
コメントを投稿