第3章 はひふへほー 269話

不二子はんの写真が食卓のサイドテーブルに置いてある。

最近尊敬のまなざしを込めた清々しい表情。

「どないした?不二子はん。あんまり見つめると怖いで」

「あら。はひふへほーざます」

「?.......バイキンマンに江戸弁、、、さいきんおかしいで(笑)」

「なぁ。はよ写真から出てきてや。さびしいで」

「あと何話かしら?」

「これ書いたらあと30話や」

「ながいですえ。。早く人間に成りたい。。」

「妖怪人間ベラといいアンパンマンなんかなんでしっとるん?」

「額縁の中は窮屈でっさかい、ネットで調べました」

「何弁つかってるんかい?」

「よしろうはんと同期しましたさかい。。」

「はよ人間になれたらええの」

「へー。うちも願っておりますさかい。はよ書いて」

「わかった」

「理論はしばらく棚上げや。脳を休めたい」

「それがええで。りっぱな理論や」

「そう思うか」

「当り前や」

「なんで?」

「そう思わんと300話で人間になれへんやないの?」

「あー。そうか(笑)」

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