第8章 産卵 454話

きっと今朝は暖かいので、残りのカップルガエルが産卵しているに違いない。

今年、後谷の田んぼでは凄まじい産卵が起きている。

初年度は、冬に水を張っても産卵はなかった。
そこで翌年、杉の園の田んぼからアカガエルのおたまじゃくしを入れた。今いるのは、その子孫たちだ。

今ではヒキガエル君さえ選ぶ生息場所になった。
彼らは2kmほど移動できる。

杉の園は浅く水を張っているため、カモ類は少なくなった。
代わりに、タシギが生息している。

カモやカイツブリは、おたまじゃくしを全滅させる。
性質が悪い。
「どっか行け」とロケット花火。

僕は自然愛好家ではない。

統計的に見ている。

ロケット花火の対象は、増えすぎた個体だ。
守るカエル君は、絶滅に近い個体。

ある程度の調整は必要になる。

本来、カエル君が成長できるのは1%未満。
多くは、他の生き物の餌になる。

全体を増やすには、餌が多くなければならない。

悪魔でしょ?
ぼく様。

それができる悪魔は、
観念や常識にとらわれ過ぎて何もできていない者と、違う場所に立っている。

なんでも観測するさ。

不二子曰く

「案さんが悪魔ならお天道様も雨は降らせんやろ」 

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