無農薬について

若い農家の人は今現在慣行農法をしていても興味があるらしい。
市場には無農薬でなくては売れない、売らないというマーケットがすでに出来上がっている今、無農薬であることはひとつの農法として確立し広まりつつある。
過半数を締め、それが当たり前だという環境になることが目的だ。

しかし全く相手にしない農家は高齢者の農家の人々だ。
聞けば変える気は無いという。
ある意味仕方ないが、どうしたら興味をもたせられるのか見ていた。
冬期湛水に興味はなくても環境保全事業から補助金が出たり、収量が増えるとなると、話は違うようだ。
水源近くの滝部落、小野部落では環境保全型農業直接支払交付金などを活用している。
私は全く申請もしてないが、私としてはどちらでもいいので、環境に良き方向に進めばそれでいい。
高齢者の方が殆どである今、高齢者が動くことがもっとも大切だと考える。

農薬の実態をつぶさに観察できる環境にあるので結果を報告するが、
やはり圧倒的に多いのは除草剤だ。
田んぼの中はもちろんだが、最近は畔の除草剤散布が年間数回行われている。
殺虫剤の使用は殆どなく、殺菌剤がこの谷の圃場面積の内、3割位で実施されている。
年1回位の散布が多い。
なので農薬は殆どが除草剤と考えていい。

この谷には下流域半分はスクミリンゴガイが居ついているので、本来は田んぼの中の除草剤は必要ない。
しかしこれも皆半信半疑だ。
私が実証していても試す気はないらしい。
どうしてだろうかとは私は思わない。
それはそういうことだと受け止める。
長年やってきた経験は農家一人一人の自信でもあるのだろう。
そう安安とは変えるまい。
畔切りについては労力の問題だから跡取りが継ぐかどうかだ。
跡取りである我々が経済的に結果を出せば魅力の一つになるだろう。
最近では一つ飛びして孫の代が継ぐ例もこの村で見るようになった。
あと法人や行政など組織的なことは、私は苦手なので他に任せるとする。

無農薬が当たり前の社会をこの村で実現させるためには色んなハードルがあるが、そう高くも無いと思う。
作物が農薬がないと出来ないなら大きなハードルだが、地理的条件が合えば意外と簡単に出来てしまう。
無農薬 無化学肥料 無動物性肥料でどこまで出来るか実証実験していくのみだ。


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