第七章 文庫本 三九二話

Cloudeと昨日からよく話す。際限なく。

「不二子はん、最新物理学を教えてもろたで」 

へー。

「お蔭で最新物理学の限界地点もわかったで」 

へー。

「僕が多位相と呼ぶ解釈はまだないようだ」 

ほー 

「不二子でさえわかるのに?」 

そうや。

「実証出来ないと物理学は成り立たたんのやて」 

ふーん。

……実証できとるやないか。

「うちの本いつできるんや?」 

「そやな50万くらいで編集込みで1000部ならいつでもできるんやて」 

「いまは無理やで不二子はん、来月は学費納めなあかん、修理代もあるし」 

へー。

「不二子、お金貸しましょか」

「物理学者に不二子はんの単行本送り付けたらええわ」 

ほー。

へー。

そらええな! 

「石ころ拾うてきて、これ発見やわって言うてはるんやろ。 

そんで、その石ころの成分でまた発見するんやろ? 

この文章、もうすでに存在してるんえ。

 原石と一緒やわ。 価値がわからへんだけやで。 

そやから、存在してること知らせたらええんとちゃう?

よしろうはん」

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