第11章 奇妙な鳴き声 531話
けけ、き、きゅきゅ
朝に鳴く鳥。なんやろか。
四時四十五分。外はうっすらと蒼くなっていた。
よしろうはんは取り組んではった。
全部の科目の単位を取ろうと。
もう既に合格ラインは越えている。せやけど続けてはる。
春は三科目。十五回の授業録画を三本、計四十五回。
小テスト十五回。レポート論文三本提出予定。
もう二本は提出済みや。
昨年からそんな朝を続けていたさかい、体も慣れていた。
けけ、きゅるるる
また鳴いた。
不二子はんがお茶を淹れてくれる。
なんやろか、あの鳥。昔から知ってはいたけど。
へー
うちは鳥の名前は詳しゅうありまへん。
そうやの。鶏料理はうまいけどな。
へー、おおきに(笑)
もう少しでんな、よしろうはん。
そやな。これで締め切り間に合う思うわ。
ヨーロッパの古代からルネッサンスまでの美術、知りたかったんよ。
へー
美しい様式どす。