第11章 抱きつづく 524話

抱きつづける思い。
よしろうはんの心に芽生え、育ち、形になったものは消えようとはしなかった。
そのことに干渉せず、荷を背負うかのように歩き続けた。

時に、この荷物は重すぎると思うと、そこに置いて歩きはじめるが、捨てるという事は出来ない男であった。

不二子はん、このかわいこちゃんどなんしたらええか?

へー

その可愛らしい子を、うちに聞くか?

そうや。どなんしよ。

どなんしようもこなんしようも、案さんのお好きにしたらよろしいわ。

ほう。不二子はん、懐でかいわ。

へー

案さんと契りを結んださかい。多少の事は大目に見ますさかい、その捨て猫、元の場所に置いてくらはれ。

ん?

あ、そういう事。。


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