楡の木 85話

8時にでれば仕事は間に合ってたけど、近道見つけてな8時15分でも間に合うわ。きのうびっくりしたで、何時も寄る栃木温泉の近くに車を止めれる場所があるんやけど、デカい楡の木が居座ってた。もうかれこれ30年は見ていたデカい木や。いつものようにそこへ行って煙草をふかしていると妙に明るい。なんでやろな?思てたら楡の木がないんよ。え?と探すと根っこから全て谷に落ちてた。は?よく見ると根っこも茶色く生気は感じない。木の枝の葉っぱもない。そうか、これが君の死に様なんだなと寿命を全うした姿に感銘を受けた。昨日までそびえたっていた雄姿はもう見られない。

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