let it be

ぼく様が人生でいちばん崩壊するような気持になったのは、高校3年生の最初の家出の失敗の日であった。

よし!じぶんのじんせい切り開いてやるぞーと意気込んで大分行の電車に乗った。 
途中電車の中であれ?ぼく様、金もってないよ?帰る金しかないじゃんと気づく。
まあーなんとかなるさと意気揚々。。 

どこだったかな?豊後竹田を過ぎたあたりで見知らぬおばーが話しかけてきた。
曰く、あんた家出してんだろ?世の中怖いよ。。後悔するよ。。
はい?
なんか占い師の魔女みたいな御婆さん。
ぼく様の目ん玉えぐるように見ている。
 
いまでもそうだけど結構ビビりのぼく様。
大分駅に着いた瞬間、熊本行きの電車に飛び乗った。
 
もう最悪ですよ。
他人様には負けませんけど、自分様に負けたのは初めてでした。
 
その日の晩は親友の家に泊まりました。
後のサザンオールスターズのマネージャー後、アミューズプロダクションの頭取。今は自分の会社を2つも経営するやりて社長。
音楽が好きでベーシストであった彼は、暖かくぼく様を迎え入れてくれた。
そういうことがあったのか、じゃよし!おれがしんかわにぴったりの曲を弾いてやるよ。というとアコースティックギターを取り出して、ビートルズのヘイジュードを聞かせてくれた。
let it be ってしんかわ、なるがままにという意味だよ。
なんとかなるさ、気にするなって!
そう励ましてくれた。
いまでも泣くよ。
 
その後、計画的に家出を考え、今度は南九州一周する旅で気が晴れた。
校長に呼び出され、君の人生は砂上の楼閣だ。と言われたので。
あんたさ、砂のお城つくる楽しさ忘れてんじゃ?と捨て台詞を履くが、卒業は出来た。
わかんねー時は、なるがままに。
なんとかなるさ!
 

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