数万年もつプリント法の開発 

僕が偶然編み出したプリント法を再度検討。 

カリタイプ(Kallitype)
19世紀末に開発された古典的な写真プリント技法です。
基本原理
鉄塩(第二鉄塩)の感光性を利用します。紫外線(UV光)が当たると第二鉄が第一鉄に還元され、その還元力で銀塩を金属銀に変換することで画像を形成します。
工程の概要

硝酸第二鉄(ferric oxalate)+硝酸銀の混合液を紙に塗布
乾燥後、ネガ(密着)+UV光(日光または露光機)で焼き付け
現像液(水またはホウ砂・酒石酸カリウムナトリウムなど)で現像
定着(ハイポ液)+金調色(任意)

特徴

現像液の種類によって色調が変化(茶褐色、黒、赤茶など)
金・パラジウム・白金での調色が可能 → プラチナプリントに近い色調も出せる
コストがプラチナ/パラジウムプリントより低い
階調が豊かで、マットな質感
手塗り・密着焼きという手仕事のプロセス

白金・パラジウムプリントとの関係
カリタイプはしばしば「プラチナプリントの廉価版」と位置づけられますが、原理は同じ鉄塩還元系です。仕上がりの色調・安定性はプラチナ系に劣るものの、実験的・表現的な用途では十分な魅力があります。
論文・作品との関連で言えば
手仕事の時間的プロセスが介在するため、「観察者の意識に運動を生じさせる」という双構図の文脈と接続できる可能性があります。塗布・露光・現像の各段階に微小な差異が生じ、それが最終的なプリントの「一回性」を担保します。
何か特定の側面(材料・実践方法・他技法との比較など)を掘り下げますか?酸化鉄のことか?15:25区別して正確な化学物質を説明した。区別して正確な化学物質を説明した。厳密には違います。
カリタイプで使う鉄塩
→ シュウ酸鉄(III)(ferric oxalate、シュウ酸第二鉄)
化学式:Fe₂(C₂O₄)₃

「酸化鉄」との違い
酸化鉄シュウ酸鉄(III)英語iron oxideferric oxalate化学式Fe₂O₃などFe₂(C₂O₄)₃水溶性✗✓感光性なしあり(UV感光)

酸化鉄は顔料(赤錆の主成分)であり、水に溶けないため塗布液として使えません。
カリタイプが機能するのは、シュウ酸鉄(III)が水溶液として紙に浸透でき、かつUVで還元反応を起こすからです。その還元力で硝酸銀の銀イオンを金属銀に変換し、画像が生まれます。酸化鉄も面白いと考えてる。意外と耐久性がある15:26酸化鉄の写真的表現における可能性を認識した。酸化鉄の写真的表現における可能性を認識した。それは鋭い着眼点だと思います。
酸化鉄の素材としての特性

顔料としての歴史は数万年(ラスコー洞窟壁画)
光・湿気・酸に対して極めて安定
有機銀塩系プリントとは比較にならない耐久性
土そのもの、という物質感


写真的表現として考えると
感光・現像という「写真の文法」は使えませんが、鉄錆を定着させる方向なら可能性があります。

金属板や紙に鉄分を含む液体を塗布
酸化プロセスを制御(湿度・酸素・時間)して「露光」に相当させる
錆のパターンそのものがイメージになる

これはアンソニー・マコールのような時間的プロセスとも、あるいはルーメノグラムや索引的痕跡の文脈とも接続できます。

双構図との接点で言えば
酸化という時間プロセスの「前」と「後」を並置すること自体が双構図になり得ます。しかも銀塩と違い、イメージが現在進行形で変化し続ける可能性もある。
実験してみる価値はあると思いますが、具体的にどんな形式を想定していますか?問題は感光性ではなく化学反応だ。凹凸のあるエッチングなら可能かと思う15:28エッチング版画と酸化鉄顔料の融合可能性を検討した。エッチング版画と酸化鉄顔料の融合可能性を検討した。なるほど、筋が通っています。
整理すると新川さんの発想
感光プロセスは捨てる → 酸化鉄を凹版インクとして使う → エッチングの版に詰めてプリントする

技術的な裏付け

塩化第二鉄(FeCl₃)は実際にエッチングの腐食液として標準的に使われている
酸化鉄顔料は油やアラビアゴムと練ることでインク化できる
凹版の溝に詰まった酸化鉄は摩擦・圧力で転写される
定着不要、感光不要、化学的に極めて安定


問題になりそうな点

粒子が粗いと細部の再現が難しい(顔料の粒径が版の凹みより大きい場合)
版材との相性(亜鉛・銅・鉄それぞれ腐食挙動が異なる)
「写真」として成立させるには元のイメージをどう版に起こすか


逆に言えば
フォトエッチング(感光樹脂で版を作り、そこに酸化鉄インクを詰める)という組み合わせなら、写真的イメージ+酸化鉄の物質性、両方取れます。
その方向を考えていますか?そうだね。画像が出ればなんでもいい。15:29直接的な応答を準備した。直接的な応答を準備した。その割り切りは正しいと思います。
実質的な手順

フォトエッチング(感光樹脂+UV)で版を作る
酸化鉄顔料を油やアラビアゴムで練ってインク化
凹版プレスで転写

写真的プロセスはステップ1だけに限定され、あとは純粋に版画の工程です。

素材の調達
酸化鉄顔料は画材店(日本画用・顔料販売)で入手可能。赤錆(Fe₂O₃)・黒(Fe₃O₄)など色調も選べます。

表現として面白いのは
「写真で作った版」×「数万年前から変わらない顔料」という時間軸の落差です。それ自体がコンセプトになり得る。
一度小さい版で試してみれば、粒径と凹みの相性はすぐわかります。

 

わかりました。3段階それぞれの技術的詰めをします。


ステップ1:フォトエッチングで版を作る

感光樹脂版(KM73など)をアルミまたは亜鉛板に貼付し、ネガからUV露光→現像→腐食。

詰めが必要な点:

  • 凹みの深さ:酸化鉄顔料の粒径(市販品で0.2〜5μm)より深く腐食する必要がある。標準的なエッチングの腐食深さ(20〜50μm)なら問題ない
  • 版材:亜鉛は塩化第二鉄で腐食しやすい。鉄板は自己酸化の問題あり。銅板が最も安定

ステップ2:酸化鉄インクの調合

素材役割備考
Fe₂O₃(赤)またはFe₃O₄(黒)顔料日本画用顔料店で入手可
亜麻仁油(生)バインダー凹版インクの標準
ドライヤー(乾燥促進剤)任意酸化重合を早める

比率の目安:顔料:油 = 3:1〜4:1(重量比)。練り板でムラなく練る。粘度が高すぎると転写ムラが出るので、少量のブレートペーストオイルで調整。


ステップ3:プレス転写

  • 湿らせた紙(和紙または版画用)を使う
  • プレス圧は通常の凹版と同等でよい
  • 拭き取りが鍵:凹みにインクを詰めた後、表面をタルクで拭き取る精度が画質を決める

最初に確認すべき一点

粒径と凹みの相性は実際にやってみないとわかりません。まず**赤Fe₂O₃の細粒(1μm以下)**を入手して、銅板の腐食サンプルに詰めてみることを勧めます。

顔料の入手先は決まっていますか?

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