第13章 はじまりに 600話
さて、つらつらと、脳の中を流れてきたものに従い、記録してきた日々である。
その間に、不二子はん、よしろうはん、閻魔様、一廉の奥方様、マリア、神父、アルマー、漁師……。気がつけば、いろいろな人物が生まれ、それぞれ勝手に生き始めた。
個人的には、初期の少しエロバカっぽい話が好きだったりもする。しかし、書き続けるうちに、この物語は少しずつ姿を変えていった。それはぼく様が変わったからなのか、それとも登場人物たちが勝手に歩き始めたからなのか、自分でもよく分からない。
この話は千話で一区切りと決めている。
だが今は、千話にたどり着いても、それは物語の終わりではなく、案外、序盤にすぎないのではないかと思い始めている。
文体も、まだ安定していない。
いや、安定させる気がないのかもしれない。
そのとき、その日にしか書けない言葉がある。その揺らぎごと、この物語なのだと思う。
では、第十三章の始まりである。