カンカン帽

もう20年前だろうか。
旧盆に球磨郡坂本村を車で走っていた。
夕暮れになりお堂には明かりが灯されていた。
すると坂を下る行列がいた。
家の長老が手にろうそく明かりの提灯を持ち、紋付袴でカンカン帽を被っていた。
後ろには子供たちがはしゃいでいる、その後ろには親らしき方と親戚だろうか。

はーこんな風景がまだあるのか。
と思ったものだ。
昭和というより明治大正だ。

あれからもう一度見に出かけたが見ることは出来なかった。

八代の植柳の盆踊りもいい。
私が見た頃は独特の衣装で真っ暗な中で踊っていた。
カメラマンがいないなら見に行きたい。
当時撮影してた私は申し訳なかったと思う。

いろいろと消えてゆく風景がある。
形や風習が消えると人は心も変わるようだ。
いいとか悪いではありません。
ただ見ているだけですから。
でも残したいと思う時だけ写真にしています。


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