焼きついたトラクター

エンジンから、カラカラという異音。
しばらくして、停止。

焼きついた音だ。

オイルキャップの劣化により、中身がゆっくりと噴き出していた。
対応はしていたが、ほかにもオイル漏れの痕跡があった。

まあ、普通ならこれで廃車だろう。

このクラスのトラクターは、中古でも60万ほど。
本来なら、100万から150万の個体を買うべきだ。

僕の計画でも、そう試算していた。

残念ながら、今は学費が最優先だ。

父のトラクターでもある。
メーカーに見積もりを依頼する。

10年という歳月を、このトラクターとともに耕してきた。
思い出は、どれも濃い。

熊本震災で地割れした畑を耕し、
3メートルの草丈を開墾し、
市民農園では、皆に運転を教えた。

機械は壊れる。
しかし、直せる。

この時期に壊れることも、想定の内だ。
よく頑張ってくれた。ほんまに。 

本当は、ずっと不耕起栽培が気になっていた。

──試してみるか?

うーん。

現実的には、もう一台あってもいい。

買うか。
買うなら──
いいものを選ばないと、将来の計画に対応できない。

山の収入を回す手もあるが、
学費が重くなるな……

 

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