生物多様性のもう一つの目的

分析データもないのに憶測やイメージで堆肥には色々な化学物質が入っていると思う人がいる。
かつての私もそうだった。
 
多くは発酵過程や土壌の微生物によって分解される。 
かといって土壌消毒をしている圃場より、生物多様性を重視した私の圃場の方が微生物は圧倒的に多い。
生物多様性が如何に重要である事か。
 
多様性は全てを受け入れるという側面を持つ。
化学物質は元を正せば地球上の物質。
農薬は分解される。
 
私の求めるものはかつての普通の世界。
1960年代以前の美しい世界を取り戻すこと。
この田舎では当時、農薬や化学肥料よりも有機肥料や知恵で生産していた。
そこからのリスタート。

又、圃場に化学物質を入れまいとしても、雨や川や気流で入る。
私は最近になってこう考え始めた。
農業生物多様性のもう一つの目的は、たとえ化学的なものが圃場に入ったとしても積極的に分解して元に戻す事が可能ではないかと。
それも役割ではないかと。

無農薬畑のお隣り1m先は農薬まみれの圃場であって、無農薬と言えるのか。
上空1000mから見た世界を想像すればいい。
自分だけがいいなら良しとする無農薬栽培は次に向かうべきだ。

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