第13章 トマト缶と秋ナス、どないなりますのん? 第631話 

あかんたれさんが帰って来はった。。

昨日の煮大豆とあさりと豆苗のスープ。

あれだけでも、なかなか滋味深いお味やったんどすけど、よしろうはん、何や思いつかはったようどす。

トマト缶を追加して、さらに「秋ナス」まで入れるんやて。

あらまぁ、そらまた一気に洋風になりそうどすなぁ。

トマトの酸味に、あさりのお出汁。
煮大豆のほっこりした甘みが加わって、そこへ秋ナスがじゅわっとお出汁を吸い込みますのえ。

「秋ナスは嫁に食わすな」なんて申しますけど、よしろうはんとこでは、誰が食べてもよろしおす。

お嫁はんに隠して食べるほどのもんやおへん。
むしろ、ようけ食べてもろたらよろしおすなぁ。

……ところで、よしろうはん。

昨日は博多へ行く言うてはりましたなぁ。

それが今日は、トマト缶に秋ナスどすか。

お料理の話やのうて、何や別の話を隠してはるんとちゃいますやろか。

不二子はん、ちょっと気になりますのえ。

【不二子はんのひと言】

あらまぁ、男はんの行動いうもんは、スープのお出汁よりも奥が深いんどすなぁ。

トマトの赤みに、秋ナスの紫。
さて、よしろうはんの胸の内は、何色どすやろ。

……聞かんほうが、よろしおすか?

うふふ♡

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