どうせ止めてもしはるやろ。  112話

畔の様子を観察している。結論から言えば、草刈りしない畔は害虫被害が少ないのではないかと感じている。かぼちゃの天敵はウリハムシだが、近くにアヤメ科の植物があればアヤメ科の菖蒲が好みらしく、かぼちゃに寄り付かない。雑草は多様性に満ちた群落である。病害虫の拡大を防ぐ役割も再考すべきだ。また春の雑草をそのままにしておくと背丈の高いイネ科雑草を抑制していることがわかった。稲の害虫はイネ科雑草を好む。つまりこの時期に春の雑草を土すれすれに刈り込むことはイネ科雑草を増やすことになる。稲の病害虫はイネ科雑草に集まる。稲作圃場環境条件としては不適切な環境をつくっているという矛盾が発生。畔に多様な植生があることが害虫の繁殖を防げる可能性はないかの検証をしたい。

定義が定かでなく消費者と生産者に誤解を招く自然農法がその様な環境を設定して病害虫を予防している。私は畔だけに適応させて考えたい。なぜなら自然農法では収穫量が見込めない。農業の第一命題は食料の生産と言う点で自然農法には大きな矛盾がある。その点私の環境重視の農薬肥料不使用の稲作農業は理にかなっている。

さてどうしよーかなー。ことしは畔の草刈りやめとこか?不二子はん。ええんとちゃうか。やってみないとわからん世界あるやろ?よしろうはん。あん様の口癖や。どうせ止めてもしはるやろ。

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