産卵数

この冬は環境指標生物にしているアカガエルの産卵数が多い。
個体数が増えたのだろう。
大きな要因は住み家だ。
秋、高土手の畔切をしないでいると冬場も草が覆い茂るので外敵から身を守るに都合が良くなる。 
蛙たちの産卵場所はそういう高土手から近い水面に集中している。
鳥類などの外敵に見つけられやすい冬季湛水の田んぼ。
決して安全な場所ではない。
私は高土手だけではなく田んぼに幾つかの避難場所を作っている。 
生まれたばかりのオタマジャクシはカモ類や留鳥化した青サギの餌になる事が多く、昨年は私がネットを張って避難させていた場所以外全滅に近かった。
菖蒲を田んぼの中に移植し、一年で大きくなった株は絶好の避難場所になるだろう。
圃場内の外周の高土手周りはトラクターで耕さず稲株と雑草を生やした事で生まれたばかりのオタマジャクシも身を隠す事が出来る。
いい加減にしか見えないであろう一部デコボコした耕し方も実は計算していて、水位に高低がある方が生物たちは住みやすくなる。 
今年は年中水が絶えないビオトープを田んぼの中に作るだろう。 
現代の認識では農業の域を超えてる様に見えるだろうが、機械化する前の隙間のあった昭和の田んぼは自然とその様な環境が出来、生物たちは共生する事が出来た。

 

 

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