第3章 お煮しめの味 284話

「お願いや、不二子はん。。お煮しめ食べたい。つくれるか?」 

「おちゃのこさいさいでっせ」 

「具はなにがいちばんお好きどすか?」 

「そやな。。ぜんまい!  」 

「わかり申した」

 

ちゅちゅんがちゅん ちゅちゅんがちゅん!  電線に、スズメが三羽止まってた〜。 それを漁師が鉄砲で撃ってさ、煮てさ、焼いてさ、食ってさ、よいよいよいよい、おっとっとっと、よいよいよいよい、おっとっとっと!..........

 

「はい、出来申したで。お食べぇ」

「早いのう。まるで魔法使いやで」(笑) 

「お!  さといも、しいたけ、こんにゃく、ごぼう、あった!ぜんまい、おう!がんもどき、れんこん、かぼちゃとはんぺん。」

「はー凄いな。出汁もええ感じや。そなん甘くなくて、醤油も程よい」

「肝心のぜんまいが煮崩れせんと絶妙や!  流石やな。不二子はん」 

「そりゃ大正仕込みの130年。技がちゃいまっせ」 

「ほんまや!」

「旨旨」

 

コメント

このブログの人気の投稿

第3章 再び有明の海へ 260話

修士論文草稿 8000文字ver.002

次の世界への遷移 ― 微小位相差理論による意識の再配置と存在論的工学の可能性 ―

やっとだぜ。

微小位相差理論と次の世界へ 口語調で分かりやすく書いてみました。