農業経営

物価が上昇して行く中、米の実質米価指数は1968年年と比べ三分の一に下がる。 

https://www.jacom.or.jp/column/2014/11/141104-25692.php

上記の記事は読むに値する。

では、現状から私が生まれた1964年の状況であるなら、どうか。
田んぼは1.3町程で100万程の利益とするなら1960年代には300万程の価値感となる。1町程度のそんな少ない面積でも生活できる収入が確保できる。そうであるならば、耕作放棄する農家は少なくなるだろう。作っても赤字だから作れないのだ。
大規模法人化が進むのは更に安い米を提供するためにあるとしか私には思えない。
やつだ農園を大規模化する方向で私自身も動いているが、それでも農家は条件の良い圃場を貸すのは少ない。それは良い事だが、近い将来高齢化や後継者不足で手放す時期が近いのが現状。
大規模化、効率化優先の方法論や技術やテクノロジーでカバーしようとする現代農業であるが、単価下落と消費量減が問題だ。
これでは世界の大規模経営の模倣であって、さらに広大な土地を所有する中国、アメリカ、オーストラリアにかなう訳がない。
日本の米や日本人農家の存在価値は無くなるであろう。
 
私は環境を改善する事が目的だが、大規模経営で農家人口を減らすのであるのはどうしたものかと感じている。
日本の米の美味しさは世界でも定評があり、高くても売れる実績もある。
単価を高くして輸出を積極的にする方が、減反政策や法人化優先の補助金政策よりも国の利益や雇用、産業活性化に結び付くのではないか。
小規模農家の日々の務めを無視するような方向性は多くの問題を生むだろう。


人気の投稿