田植えの光景

甲佐での田植えをしながら私は思う。
この方式はもう時代に合わない。 
国産自給率100%を維持する米だが、担い手が不足しているので農業法人が生まれた。
しかし法人といえ一人当たりの圃場面積が拡大する事には変わりなく、大型機械の導入などが必要。仮に面積が100ヘクタールとするなら、10アール当たり苗箱を18枚で計算すると18000枚の苗箱が必要になる。一人あたり500枚を管理させても40人弱必要。
播種、育苗、苗運びなどは未だ人力の部分が多いのが現状だ。
私は田植えという移植栽培の限界を感じる。
広大な面積には直播〈ちょくはん〉方式だと播種、育苗、代掻き、田植えという工程が必要ないので、圧倒的に省力化できる。そして今後農業人口のさらなる減少に対しても面積拡大に対応できるだろう。
私はこれしかないなと考えている。
無農薬では雑草対策が最初のハードル。
私の圃場では乾田直播であったが現在のところ雑草はさほどでもない。畔に面したところが生えていたのでそこだけトラクターで代掻きして田植えで対応した。
田植えの光景はそのうち見ることも少なくなるのかもしれない。

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