イノシシの行動 やつだ農園

 


イノシシは農家にとっては獣害であり、対策や駆除の対象になっている。
写真家の私はそう捉えていない。
私の敬愛する動物行動学者 コンラート・ローレンツ博士の本「ソロモンの指環」を高校生の頃に愛読していた。
カラスと話すことが出来る氏は私にとって敬愛以上に、私もカラスと話が出来ていたのでとても嬉しく親近感さえ湧いていた覚えがある。 

さて私はこの写真の情景を最初に見た時、鹿だと誤解した。
イノシシの行動を注意深く観察したい。
不思議な形状の穴だ。

結論を先に言うなら、この地は昔はイノシシは来なかった田んぼだ。
ここは近年区画整備された田んぼであるが 、地元の方に問うとその頃からイノシシが現れ出したと言う。
原因は田んぼだけでなく、昭和に植林された針葉樹林化、現代の大型伐採が深く影響している。
林道、ダムや砂防ダム、河川工事、水量低下、ケミカルの影響、結果招く自然災害ではない人為災害などの環境破壊と、彼らは追いやられた山でさえ住めなくなっていた。
以上が事実だ。
 
獣害が被害か、 
人間とイノシシ 。
推測だがそれは、お互いがそう思っている事だろう。 

私論は人間もイノシシもどちらが悪いではなく、お互いを知る事から始めて見たらいかがでしょうか?
決して誰も責めないように。
敵は、
無知こそ悪。

事実を見て、私情を捨て、有りのままを見つめる写真にたずさわる私達の小さな声に、見るだけでなく写真を読み、あなたの耳や心を傾けて下されば幸いです。

Shinkawa


Konrad Zacharias Lorenz
コンラート・ツァハリアス・ローレンツ(1903 - 1989 )

 

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